学問や知識が普及し、尊重されるようになると、人々は物を感ずる能力をしらず

しらずの内におろそかにして学問や知識にたよって美を理解しようとする。その

結果、美を感ずる能力――この貴重な能力を失ってしまうのである。

仏様に合掌してありがたく慈悲深い美しさに己をわすれ、祈りの世界に没入した

昔の人の心美しい姿はもう見られないのではないだろうか。――この仏像は何

時代の何という様式で、何某の代表的な作である云云と信仰ではなく学問知識

を確認する対象物でしかなくなっているのではないだろうか。

 


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